梅が咲き始め、春の訪れを知らせる季節になりました。
永らく遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
皆さんいかがお過ごしですか?
僕はと言えば、先日、日本オリジナルミュージカルの金字塔『シャボン玉とんだ 宇宙までとんだ』の大千穐楽を無事に大阪の
地で迎えることができました。
ご来場くださいました皆様、有り難うございました。
カーテンコールでは東京・大阪ともに深夜ラジオをお届けしました上原理生です。
まずは、この豪華なキャストのみなさんとご一緒できたことに深い感謝と光栄さを感じております。
初演から携わられてるキャストの方々をはじめ、この作品を観てミュージカルを志した方々と同じ舞台に立てたこと。
この作品の系譜が脈々と受け継がれているんだなぁと肌で感じましたし、いまこの令和の時代に上演し、今のお客様にお届けする
機会に関われて、心から幸せに思います。
悠介とお佳代の、今はもう希薄になってしまっているのかな、互いを強く想い合うまっすぐな愛の姿、そんな2人をとり囲む人たち
の優しくてあたたかな、人情とでもいうんでしょうか。そうして、普通の幸せ、普通の暮らしを送れることこそ、
実はとてもありがたい、大切なことなんだ、と舞台を踏むたびに作品から教えてもらえました。
この作品に出逢えて、本当に良かった。
たくさんたくさん、心にあたたかな気持ちを注いでもらいました。
さ、そんな僕もいよいよ、再びあの世界に帰ります。
1975年〜1978年にベトナムとアメリカの間で起きた(今度は)哀しい愛の物語。
4度目の挑戦です。
キャストも一新され、また新たな景色が見えてくることでしょう。
そして今度は自分に、どんな課題が待っているのか。
観る側のみなさんもなかなかにしんどいのは重々承知、我々演る側もしんどい作品。
でも、これを演るからには、伝えていかなければならない使命を負ったと思っています。
僕も戦争を知らない世代。
経験はできないし、したくもないけど、知ることはできる。
そして伝えることも。
過去の過ちを繰り返さず、新しい未来を創っていくために。
未来を創ることと、過去を語り伝えることは同じ。
その一端を担えたら、表現者冥利に尽きるのかなと思います。
ひとまずは少し休んで、そして劇場でお会いしましょう。
それでは、また。
Rio