9/18を以って、初めての挑戦であるお芝居の舞台『にっぽん男女騒乱記』が無事に閉幕致しました。
ご来場くださった皆さま、応援してくださった皆さま、ありがとうございました。
おかげさまで大好評で。
作品自体も、自分に対しても。
いいカタチに終わることができてホントに良かった。
今まで自分の中で舞台に立つ時は、必ず音楽や歌があって。
それが無く、台詞と芝居でひとつの物語を紡いでいくことというのは、”どんな世界なんだろう?”と未知のものだったのですが、
とても新鮮で楽しく、”もっともっとこの舞台上の世界に生きなければならない、もっともっと感じたい”と思いました。
芝居というものに関しても、共演者の皆さんやプロデューサー、観に来てくれたお客様たちからも大変嬉しいお言葉をたくさん
いただき、一つ新たな扉が開けたというか、いままであやふやだったものを、しっかりと地に足を着けることができた、そんな
感覚でいま満たされています。
“俳優・役者 上原理生”としての一歩を踏み出せたことが、自分にとって、とても大きな収穫で、財産になりました。
そうそう、打ち上げの席で、大ベテランである高橋長英さんとお話しさせていただいて「今度は君の静かな芝居が観たいな。
君はいわゆる”芝居じみたこと”をしないで、とてもリアルにその役を生きるから、それをできると思う。僕が保証するよ」と
言っていただけて、それがめちゃくちゃ嬉しかったです。
長英さんとこの期間中いろいろお話ししていて、そこで呟かれた言葉があって。
「”芝居”っていうのは、結局はその人の人間性なんだよ。舞台に立ったら、それは表れるし、その人間性というのが人の心を
打つんだよね。人間性が大事なんだ。」
これと同じことを、大学の時に就いていた先生の師匠、自分からしたら大先生である方が仰っていて、今でも心に残っている言葉が
あって。
その時でもうかなりのご高齢で綺麗な白髪の、美しいテノールの先生だったのですが、「”音楽”は”人”ですから、技術だけでなく、
人間性を磨くことを忘れないでください」と。
ジャンルの違う、しかし同じ「芸術」の大ベテランの方々が思うことは一緒だったんだということが、何か真理に辿り着いたような
感じで僕は個人的にもすごく嬉しくて、あらためてそれを大切にしないといけないんだなと気が引き締まりました。
有り難いことです。
いち芸術家として、これからも精進していきたいと思います。
思えば『1789』からこっち、すぐに稽古に突入して本番を迎えました。
少ぅし休んで、日本人からまたフランス人に戻って、今度は『ピアフ』の世界を生きたいと思います。
その時まで、みなさんもいい時をお過ごしください。
それではまた。
Rio