伝える

すっかり更新が滞ってた〜

9月になりましたが、未だ残暑厳しい日々、いかがお過ごしでしょうか?

リオです。

前回の更新から「VOCE CONCERTO」「三銃士」を経て、僕はいま三たびの「ミス・サイゴン」の稽古真っ只中におります。

 

またこの季節がやってきた。

蒸し暑いサイゴン。

戦場の熱気。

心を抉る悲しみの物語。

実はもうほとんどのシーンを当たり終わってて昨日も稽古を観てたんだけど、、、

もう、泣ける。

幾度となく泣いてる。

今の時点で感動する。

 

でもそれはいい舞台だっていう理由だけじゃなくて。

やっぱりね、戦争によって振り回された人たちの「叫び」とか「苦悩」とか「悲しみ」が伝わってきて、なんともやり切れない

想いになる。でもそれを伝えて行かなきゃいけないんだなって、伝えていく義務と責任があるんだなってすごく思う。

特に今のこの世の中に向かって。

 

なんかよくね、いただく手紙とかいろんな媒体で「ジョンは本当にクズ野郎」とか「クリスってミュージカルの登場人物の中で

最も最低な男!」とかさ(笑)そういうのを見るんだけど、そういうご意見も「ごもっとも」と思いつつ稽古を観てるとね、

一つ考えて欲しいことがある。

別に彼らの肩を持つ意味じゃなく、悪いことをしてるっていう前提でだけど、それでも果たして「戦場」っていう緊張状態に身を

置かれた時、人はみんな理性的でいられるだろうかってこと。

いつ殺されるかわからないサイゴンという街。

南の歓楽街のいつ、どこに北の敵が潜んでいるか見分けもつかなければ見当もつかない。

それでも突発的に自爆テロや襲撃が起こる。

残されたアメリカ人は大使館に務める大使と、その周りを警護するG.Iのみ。

あとはみんなアメリカ本国へ撤退をしている。

ともすれば見捨てられる可能性だってある。

そんな状況の毎日を生きなければならないとしたなら、僕は、普通でいられるか自信ない。

ジョンやクリスと同じように、安らぎを探して、酒やドラッグや女を求めてしまうと思う。

…男の言い分になってしまうかもね。

でも人間って、そんなに強くないと思う。

弱くて、脆いよ。

そういう姿は数あるベトナム戦争映画にたくさん描かれている。

「プラトーン」「7月4日に生まれて」「天と地」「ディア・ハンター」「ランボー」「HEARTS&MINDS」

「WINTER SOLDIER」…  どうか一度観て、そして考えてみて欲しい。

彼らの行いを正当化するつもりはさらさらない。

でも、もしあなたがその状況に置かれたとしたら、果たして本当に正気でいられるか…

その上で言いましょう。彼らが最低かどうか。

そうじゃないなら、ただ平和ボケした人たちの勝手な言い分になってしまうと思う。

少しでいい、彼らの苦しみもわかってあげて欲しい。

「許す」、ではなく。

何が悪いってね、「戦争」が一番悪いよ。

そしてそれを引き起こす人間だよ。

だからこそ知って、語り継いでいかなければいけないと思う。

それが、「伝えていくこと」だと思う。

 

どうか、せっかくの機会、演じ手の僕らも苦しいしツライです。

舞台だから、ミュージカルだから、「エンターテイメント」「娯楽」と呼ばれてしまうものかもしれない。

でもそれは平和な時じゃないとできないから。

「戦争」なんて、経験したくもないし、できない。

だけど、想いを馳せることはできる。

少しでいい、皆さんも歴史の事実を知ってください。

開幕まで、あと一月ほど。

劇場で待ってます。

Rio


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